弱い人たち 第2回公演「もっと強くなりたい」@渋谷ユーロライブ

弱い人たち 第2回公演「もっと強くなりたい」@渋谷ユーロライブ
12/22日(木)19:30〜 23日(金・祝)14;00/19:00〜の全3回公演

ラブレターズ塚本、ハイパーポテンシャルポテンシャル聡、ゾフィー上田、演劇ユニット・玉田企画の玉田真也によるユニット・弱い人たちのコント公演

企画・脚本・演出・出演:上田航平塚本直毅、ポテンシャル聡、玉田真也
出演:芝大輔、岡野陽一橋本小雪長井短、菊池真琴 / 川井檸檬、桧山征翔

※23日19時の回を観ました

「クリスマスケーキ」
長井がクリスマスケーキの販売をしていると、4人の男性(上田、塚本、聡、玉田)がそれぞれ近づいて来るが何故か遠巻きに様子を窺っている。ケーキが半額になったとたん歩み寄る4人。目的が同じだと知り譲り合うのだがなんとなく上田に権利が。しかし「一人でいけるかな…」「一人分だけばら売りにして貰えないですか…?」。どうやら同じ境遇だと察知した玉田が「じゃぁ半分に分けませんか?」中村「3分の1に…」塚本「四等分に…」。じゃぁ、と話が纏りそうなその時、若いカップルが現れ思わず散る4人。「ケーキ半額だって」。4人の男性陣に目もくれず「ラッキーだったね」とケーキを買っていくカップル。改めてケーキを買おうと集う4人だったが、あれが最後のホールだと知らされ、散り散りに去っていくのだった…

OPV 名前のみのシンプルなV

「忍者屋敷」
塚本、上田、聡は修学旅行で忍者屋敷を訪れていた。回転扉を見つけてテンションの上がる塚本と上田。くるくると回った様子を報告する。ワクワクしている3人の前に忍者(岡野)が現れる。「拙者甲賀流忍者飛猿でござる」。忍者だ!と喜ぶ3人だったが途中からその忍者が吹いてしまい…。38歳役者崩れのおじさんは、自らの境遇を笑い自虐的に。おじさん忍者はその場でワンカップを取り出して座り込んでしまい…。そこにコンビニ帰りの若者(桧山)が。彼もこの後現れる予定の忍者だった。なんとか忍者っぽく振る舞いドロンと去ってその場を誤魔化す若者忍者。さらにくの一(長井)が現れ、この城が敵に囲まれたので3人にも協力して応戦して欲しいと要請に来るのだが、おじさん忍者にこいつも元役者で…と暴露されると、自虐くの一と化してくだを巻き始めてしまう。再び忍者の扮装で現れる若い忍者も実は役者志望だった。二人とは違うと抵抗するが将来は忍者なんだよと決め付けられ。逃げ出す。二人の嘆きにいつしか感化されてしまう聡「叶わぬ夢もあるんだ…」。「そうだよな、塚本があんなに回転扉で回りまくるのオカシイと思ってたんだ」。少しズレたポイントで同調していく上田。突然現れる老婆(中野)「受付のおばさんだ…」。老婆は人生について」滔々と語り…何があったのかと問う聡に耳打ちする。真理を知った聡は震え始めそれをさらに耳打ちされた上田も…。塚本「こんなとこにいちゃいけないよ!」。3人は帰って行った…
岡野「人生はこれまた忍びなり」

幕間 きょうたによる弱いひとのエピソード(野球部)と格言
「将来にむかって歩くことは、ぼくにはできません。将来にむかってつまずくこと、これはできます。いちばんうまくできるのは、倒れたままでいることです」フランツ・カフカ

「告白」
舞台は漫画喫茶。登場人物は店員たち。玉田、塚本の待つ所へ呼び出された長井。さらに上田が店長(芝)を連れて来る。「お、いよいよアレを言うのか!」何事かを察した店長。塚本は長井に向かって言いづらそうにしていたが、おもむろに切り出す。「僕達は、長井さんが好きじゃないです」「?!」「嫌いなわけじゃなくて」「?!」「でもそちらから好きな気持ちがあると言われれば受け止める余地はあります」「!!」。綺麗な女性を前に自意識を拗らせてしまった3人の思いは言葉を連ねれば連ねるほど長井には届かず、怯えさせてしまう。「だから…僕らからプライベートな話題を切り出したことはないでしょう?!」「…あります」「…え?」。上田を指差す長井。お前、何故?!と揉める3人。そこにレジを一人で切り盛りしていた聡が勤務時間になっても来ない長井を呼び出しに来る。聡は空気を己なりに察して言わないでいいことを告げてしまう。「いよいよ上田くん告白するんだ」「でも店長と長井さん付き合っているよ」「店長結婚してて不倫だけどね」。言うだけ言うと仕事に戻って行ってしまう聡。取り残された人たちはそれぞれショックで泣き、固まりよろよろと逃げ出し…

合唱コンクールの練習」
合唱コンクールの練習を熱心にする学生達。しかしその歌う曲は…♪これが俺たちのやり方 聴きゃ分かる宝の在処が♪ ラッパ我リヤのラップだった。塚本の指揮の元、パート毎に練習し、宝の在処を想像し…「そうじゃねぇだろ!合唱にラッパ我リヤは違うだろ!」ついに芝が指摘するのだが、他の学生はピンと来ない。さらに熱心に練習する彼らは、不良だからって練習を邪魔しないでと芝を責める。「俺そういう風に見えてるの…?!」 ふと隣から綺麗な合唱の歌声が聞こえてくるのだが、彼らは「ださっ!」と切捨て一丸となって練習するのだった…

「説明して」
放課後補習で一人残る上田の元へからかいに来た塚本、聡、玉田。上田に目隠しを仕掛け、わちゃわちゃとふざける4人はノリで「すきっ歯カンチョー大明神」ごっこを始める。上田が「我はすきっ歯カンチョー大明神である」と指を掲げ、聡が「誰だ!誰だ!すきっ歯は誰だ!」とあおり、四つんばいになった塚本へ上田がカンチョーするたあいのない遊びだ。ふと上田が標的を玉田に移す。カンチョーを嫌がった玉田が自分の鞄を投げたところガラスの割れる音が。騒ぎを聞きつけて現れる菊池先生。「どういうことなのか説明して」「先生、報告書を書かなくちゃいけないの」。帰国子女で真面目な菊池先生にノリでとしか言いようの無い悪ふざけを説明しなくてはならなくなってしまった4人。ガラスを割ってしまった玉田は自分は悪く無いと弁明したくて状況を説明するのだが、その結果他の3人が「すきっ歯カンチョー大明神」を再現することになってしまい…。一通り観た先生は「何がおもしろいの?」と身も蓋も無い言葉を残して報告書を作りに去る。塾があると玉田もその場から逃げ出し、塚本と聡も俺たちも…と補習がまだ終わっていない上田を置き去りにするのだった…

「お見合い」
お見合いをする母(橋本)と息子(川井)、父(岡野)と娘(長井)だが盛り上がるのは当事者ではない母と父ばかり。「二人で庭でも散歩して来なさい」と若い二人を送り出し、後に残された母と父。実は男手一つ、女で一つで子供を育てた共通点もあり一気に距離が縮まりそうになり…いやいやと互いに己を諌めるのだが…。目が合い見つめ合っては離れる50男と40女。二人で倒れ込んだその時庭から戻って来る息子と娘。「何やってるの?!」。若い二人は上手く行かなかったようで帰ろうと促す。「もう会えないじゃない…」互いの心に火が付いた二人は♪回れ回れメリーゴーラウンド♪と歌い出すのだった…

幕間 きょうたによる弱いひとのエピソード(弱い人は言えない)と格言
「人生はただ歩き回る影法師、哀れな役者だ。出場の時だけ舞台の上で、見栄をきったりわめいたり、そしてあとは消えてなくなる」シェイクスピア

「食育」
河童(塚本)にきゅうりをかざして遊ぶ高校生達。授業開始の鐘が鳴り先生(中野)が入って来る。実は食育として一年間河童を育てていたクラスでは明日河童を食べることになっていた。ホームルームの時間、賛成派と反対派に分かれて話し合うことに。きょとんとする河童を真ん中に据えそれぞれの意見を出し合うのだが…「可愛そう」「山に返せば」「河童はカミツキガメと一緒」「よく見ると気持悪い」「後輩に押し付けるのは無理」…食べる派が優勢になって来たときふと聡が呟く「そもそも河童って美味しいのかな…?」試しに食べてみればと菊池が提案してわき腹辺りなら食べれそうと促すと賛成派もさすがに引いてしまい…。ホームルームの時間が終了間際、かなづちを持った用務員(岡野)が来て河童を〆ようとする。あわてて止める生徒たち。「そもそも河童っておいしいんですか」「美味いよー絶品だよー」「?!」 ともかく時間切れということで問題は翌日へ持ち越しになり…。生徒達は塾にゲーセンにと気持ちをさくっと切り替えて帰っていく。
首に縄を掛けられ、ぽつんと残された河童は、手にしたきゅうりをガリガリと食い始めるのだった…

「羞恥村」
茶店で注文する上田、聡、玉田。しかし上田の様子が以前と違う。ファスナーが空きっぱなしでも気にせずトイレもドアを開けたままでする始末。羞恥心が無くなっている。「村に帰らなきゃ!」と言い残し帰ってしまう上田。どうやら羞恥村に行くようになってから羞恥心を無くしてしまったらしい。後からやって来た塚本と3人で羞恥村から上田を取り戻すことに…
羞恥村にやってきた3人は早速ダサいダンスを踊る青年(桧山)や尻文字を見せたがる女性(菊池、長井)、のどちんこを見せたがる男(川井)と羞恥心を無くした人たちに出会う。マトモな人はいないのかと戸惑っているとグラサン赤シャツの一番やばそうな村長(芝)が現れる。「私がこの村を作った」。羞恥心を無くさせようとする村長から逃げ出す3人。
3人は洞窟に辿り着く。奥から現れるおじさん(岡野)。村長とは反りが合わないとここで隠れて住んでいるのだが別に羞恥心は無いらしい。「おじさんだから」ただ奥さんが逆に羞恥心の固まりになってしまって…ことあるごとに「恥ずかしい」と顔を覆う奥さん(橋本)。そこに村の人達が追いかけてきた。すっかり村人にまぎれて羞恥心を無くした上田の姿もあり。村長「返して欲しければ羞恥心の無いところを見せろ」。羞恥心の無いおじさんがツイストを踊って威嚇すると村長の命令で村人が犬になり…おじさんも猫になり対抗し、数が足りないと3人も猫になって…と騒然としていると、隅で顔を隠していた奥さんが突然羞恥心の無い様で威嚇し始め…。「あなたたちは逃げて」「奥さんは正気だ!」。奥さんの指摘により実は村人たちも羞恥心を捨てきれていなかったことが次々と露わになり、グラサンを外された村長は己のマツゲが恥ずかしいと顔を隠すのだった…

▽エンディング

20:54終了

※タイトルは私が勝手につけたもので正式なものではありません
※配役を間違っているかもしれません
※後半は腰痛で集中が出来ずおぼろげ…